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【個人投資家向け会社説明会レポート】曽我取締役が語る、アイサングループの企業価値向上に向けた取り組みについて

2025年12月15日

本レポートでは、当日の講演の中から、取締役経営管理本部長の曽我によるプレゼンテーションの要点をお伝えします。



プレゼンテーション冒頭、曽我取締役は、アイサングループが持続的な成長を実現し、企業価値を最大化していくための事業基盤と収益モデルの重要性を力強く訴えました。変化の激しい市場環境において、当社の強みを最大限に活かし、安定性と成長性を両立させる経営戦略の全体像が示されました。


当社の収益モデルにおける特徴

曽我取締役は、当社の収益構造を以下の形で整理し、その特徴と戦略的な役割について説明しました。

1.「売り切り型ビジネスモデル」のの優位性:
自社開発ソフトウェア販売を中核とし、測量システムや測量機器販売、公共測量などの請負業務が含まれます。このモデルの最大の特徴は、損益分岐点を越える売上計上時に大きな収益を短期的に生み出す点にあります。開発コストを初期投資として吸収し、納品後一括で収益を計上するため、キャッシュフローの創出と高収益性の実現に貢献します。市場投入後の早期に投資回収を図り、次の開発投資へと繋げる、成長の原動力となるモデルです。

2.「ストック型ビジネスモデル」の可能性と安定性:
測量システムサポートサービスや自動運転関連サービス等による安定収益が挙げられます。これらの契約数を増やすことで、企業全体の財務基盤の安定化を図り、景況感に左右されにくい強固な経営体質を構築する事が出来ます。顧客との長期的な関係を通じてニーズを把握し、サービス改善や新製品開発へとつなげる顧客エンゲージメント強化にも寄与します。曽我取締役は、このストック型ビジネスの層を厚くしていくことが、将来的な収益安定化と持続的成長の鍵であると強調しました。

売り切り型とストック型、両ビジネスモデルの特性を最大限に活かすことで、アイサングループは高い収益性と安定的な成長を両立させ、企業価値向上を目指します。



事業別収益構造と戦略的展開

プレゼンテーションにおいては、特にパッケージ型ソフトウェア開発の収益性が企業価値向上の鍵である点が強調されました。

・パッケージ型ソフトウェア開発の高い収益性:
特定のお客様向けに開発した高付加価値なソフトウェアを、汎用パッケージとして販売するモデルです。この戦略により、開発原価を超える売上を計上することで、高い利益創出が可能となります。一度開発した資産を多角的に活用することで、効率的な収益拡大を図ります。これにより得られた収益は、さらなる研究開発や人財投資に充当され、技術イノベーションと企業成長の好循環を生み出しています。

・公共測量や自動運転関連の請負型モデル:
一案件ごとの事業を積み重ねて収益を拡大するストラテジーを採用している点が述べられました。これらのプロジェクトを通じて、確かな技術力と実績を積み重ね、顧客からの信頼を獲得することで、大型案件の受注や継続的な取引へとつなげています。また、現場で得られる生のニーズや技術課題は、パッケージ型ソフトウェアの機能強化や新製品開発にフィードバックされ、全社的な競争力の向上に貢献しています。

ソフトウェア資産の有効活用と、実績に基づいた着実な請負事業の推進が、当社の持続的な成長を支える両輪です。


財務ハイライトと収益改善への取り組み

曽我取締役は、2011年度からの財務成長を振り返り、アイサングループが着実に成長軌道に乗っていることを報告しました。売上高が過去10年間で約2倍に成長し、それに伴い社員数も増加している推移を報告しました。これは、技術革新と市場ニーズへの迅速な対応の結果であり、当社の成長戦略が実を結んでいる証です。成長の背景には、各事業セグメントにおける競争力強化と、顧客基盤の拡大があります。特に企業の収益性のさらなる向上には、利益率の高い自社開発ソフトウェア事業を中心に展開することが重要であるという指針が示されました。この戦略は、技術優位性を確立し、競合他社との差別化を図る上でも不可欠な要素です。

着実な売上成長に加え、高収益型事業への戦略的なシフトを進めることで、アイサングループはさらなる持続的成長と財務健全性を追求します。



株主還元の方針と経営課題の克服

株主還元に関しては、従来の配当性向から株主資本配当率(DOE)への指標の変更が説明されました。DOEの導入により、利益変動に左右されにくい安定的な配当を長期的に継続することで、株主の皆様に安心して投資していただける環境を整えます。2026年度、2027年度までの具体的な増配計画を明らかにし、安定的かつ継続的な配当を行う方針を示しました。また、配当政策を通じ、投資家の皆様との信頼関係を築くことの重要性も強調されました。



今後の展望

今回の会社説明会で提示された内容から、アイサングループが、企業の弱点を補いつつ、収益モデルの多様性や成長基盤強化に向けた積極的な取り組みを進化させる重要性を訴えました。特に、IT技術への投資、ストック型モデルの拡充などに焦点を当て、持続的な企業価値向上と株主還元の両立を目指します。

今回の説明会は、アイサングループが今後も積極的な事業展開を通じて多方面での社会的課題解決を進めていく姿勢を、改めて株主・投資家の皆様にお示しする機会となりました。次回の説明会までに、さらに具体的な進捗をご報告できるよう尽力いたします。


以上が、会社説明会における曽我取締役の講演サマリーとなります。今後も各事業の詳細や進捗についてお伝えする予定です。ぜひ当社の取り組みにご期待ください。



会社説明会での他取締役の講演内容は、下記のページよりご覧いただけます。

・加藤社長が語る、中期経営計画の現在地と2030年への成長戦略
https://aisan-corp.com/topics/251115-1
・細井取締役が語る、公共セグメントの挑戦~測量が支える社会インフラの未来~
https://aisan-corp.com/topics/251115-3
・佐藤取締役が語る、自動運転が拓く社会課題解決と未来のモビリティ戦略
https://aisan-corp.com/topics/251115-4


※説明会開催の全体報告は、下記のリンクからご覧いただけます。
https://aisan-corp.com/topics/251115
また、説明会での質疑応答の内容は、別途以下のページに掲載しております。
https://aisan-corp.com/2199

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